第3回 バルコニー・濡れ縁、建物周囲
住まいのお手入れコラム第3回は、バルコニー・濡れ縁、建物周囲についてです。外部仕上げについてのお手入れコラムは、今回で終了です。次回からは、内部仕上げについてです。
「バルコニー・濡れ縁」
●バルコニー・濡れ縁
・予想される損傷
| 木部: |
蟻害、破損、腐朽、床の沈み |
| 鉄部: |
さび、手すりのぐらつき、破損 |
| アルミ部: |
破損、腐食 |
・日頃の心掛け
バルコニーや濡れ縁は、常に雨風にさらされているため、破損や腐食を受けやすい部位です。頻繁に雑巾がけをしてほこりをためないよう心掛けましょう。
・点検と補修
<木部>
| 腐朽: |
オイルステインなどのように木部にしみ込む性質のものは色あせや色落ちを招き、オイルペイントなどのように表面に皮膜を形成するものは、はがれ、汚れが目立つようになります。2〜3年ごとに塗替えを検討し、危険を伴う高所などは専門の業者に依頼しましょう。 |
手の届く身近な場所の補修ポイント
- 表面の汚れをよく落とします。
- 市販の塗料に添付されている取扱説明書の塗り方に従い作業してください。
蟻害・床の沈み・破損:木材が腐朽すると、菌によって分解された成分の中に、シロアリを誘引する物質が発生します。放っておくと破損が広がり、床の沈みなどを招くおそれもありますので、1〜2年ごとに専門の業者に点検してもらうことをおすすめします。
<鉄部>
| さび: |
焼付塗装をしているものは5年を、通常の塗料は3年をめどに再塗装の点検をしましょう。危険を伴う高所などは専門の業者に依頼しましょう。 |
手の届く身近な場所の補修ポイント
- さびの出た部分をサンドペーパーなどでサンディングする。
- さび止め塗料で下塗りする。
- 完全に乾いてから仕上げ塗装をする。
手すりのぐらつき・破損:さびの範囲が広がると手すりなどにぐらつきが生じます。2〜3年ごとに点検し、破損する前に補強したり、溶接のしなおしをしましょう。
<アルミ部>
| 腐食: |
さびが生じるのは必ずしも鉄部だけではありません。アルミには表面保護の目的で酸化皮膜が施されていますが、これはアルカリ磨耗に弱いため、長く使ううちに汚れや傷、あるいは異種金属との接触により白い腐食を生じます。3〜5年ごとに塗替えを検討しましょう。 |
・手の届く身近な場所の補修ポイント
- 目の細かいサンドペーパーで腐食部分を落とします。
- 市販の透明ラッカースプレーを吹き付けると良いでしょう。
「建物周囲」
●基礎周り
・予想される損傷
蟻道、換気不良、不同沈下、割れ
・日常の心掛け
改修工事や上下水道工事、植栽などで基礎の周囲を深く掘る場合は、基礎本体を損傷したり、建物を支えている地盤を害さないように十分注意してください。
建物に近接して将来大木となるような樹木を植えると、成長に伴って根が基礎を破壊することがありますので注意しましょう。
・点検と補修
<割れ>
予想される損傷は、築年数が経過するのに比例して徐々に進行していきます。5〜6年ごとに点検し、写真に残すなどして前回の点検時(あるいは新築時)と比較してみましょう。その結果、異常な箇所があった場合は専門の業者に詳しく点検してもらいましょう。
●敷地の排水
・予想される損傷
害虫発生、蟻害、地盤沈下、腐朽
・日頃の心掛け
敷地内に水たまりができて長時間乾かないなど、敷地に湿気が多いと衛生上好ましくないばかりでなく、建物の劣化を早めるほか、シロアリなど害虫発生の原因になりますので、日頃から敷地内の排水経路に気を付け、建物まわりに設けられている排水用ためますや溝のゴミは時々掃除しましょう。
・点検と補修
水はけが悪い地盤では、敷地内に水たまりを作らないために、雨どいの勾配や方向を変えるなどして、雨水を直接排水ますは誘導するようにしましょう。それでも駄目な時はU字溝や集水管を埋設することをおすすめします。これらの埋設工事や雨どいの勾配補修は専門の業者に依頼しましょう。
●盛り土・石垣
・予想される損傷
換気不良、傾斜、はらみ、床下浸水、割れ
・日頃の心掛け
住宅の床下の地盤は、通常周囲の地盤よりも高くして雨水の浸入を防ぐように設計されています。このための建物の外周部に花壇を設けたりして盛り土を行うと、雨水などでふくれた土が床下換気口をふさいで換気不良になったり、雨水とともに換気口内に流れ込んで床下浸水を起こす可能性がありますので極力避けましょう。
また、石垣の水抜き口から地中の排水が正常になされているか観察しましょう。
・点検と補修
石垣の水抜口はつまらないように時々掃除しましょう。水抜口がつまると地中の排水ができなくなり、石垣が崩れるなど大きな事故の原因となることがあります。逆に土が排水と一緒に多量に流れ出ている場合は、水抜口の先端についている網が破れていることが考えられます。むやみに掘削せず、建築時の図面を提示して専門の業者に依頼しましょう。また、割れや傾斜、はらみなどの異常がないか、定期的に点検し、異常が認められる場合も早めに専門の業者に依頼しましょう。
●門・塀
・予想される損傷
傾き、はがれ、ひび割れ
・日頃の心がけ
ブロック塀は、目的部分のひび割れや仕上げ材のはがれなど、地震時に倒壊や損傷の危険がないか十分に気をつけましょう。
門や塀が設置されている地盤面は、それらを支える役割も担っていますので、深い掘削などで地盤をゆるめると、傾き、倒壊につながるおそれがあるので極力避けましょう。
・点検と補修
ひび割れの幅が小さければ、塀を構成している材料に合う市販の補修剤を使い、へらなどで埋めて応急処置をしましょう。また、大きい幅の時は原因に色々なことが考えられますので、専門の業者に点検してもらいましょう。
仕上げにタイル貼りや吹付け塗装が施されている場合は、ゴム製のハンマーなどを使って表面を軽く叩いてみましょう。仕上げが下地と一体となっている部分に比べ、はがれる危険のある部分は高い音を発します。仕上げ材と下地材が分離しているせいですが、これが広範囲に及んでいたり、高所にある場合は落下すると大変危険です。早めに専門の業者に依頼しましょう。
門・塀は傾いていないか、基礎部分を特に注意して点検しましょう。傾きがひどい時は無理に起こしたりせず、専門の業者に依頼しましょう。
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