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HOME > 住まいのお手入れコラム>第1回 屋根周りの点検・清掃(2004年11月)
住まいのお手入れコラム
目次 第1回第2回第3回第4回第5回第6回第7回第8回第9回第10回第11回

第1回 「屋根周りの点検・清掃」

今年は特に数多くの台風が、日本列島に上陸しました。台風の後は、屋根周りの点検・清掃が必要です。住まいのお手入れコラム第1回は、屋根周りの点検・補修についてです。屋根用化粧スレート葺き、金属板葺き(瓦棒葺き)、瓦葺き、雨どい、軒裏・破風版・鼻かくし、の順に、屋根周りの各部名称・点検・補修についてご説明いたします。

●屋根用化粧スレート葺き


屋根用スレートは、洋風の屋根葺き材として都市部およびその周辺で多く採用されています。石綿スレート瓦の一種で、表面の彩色には陶磁器の微粒子を圧入してあるため耐候性があり、一般のスレート瓦に比べ色あせ・色落ちが少ないのが特徴です。

屋根用化粧スレート葺き 各部名称

・予想される損傷
色あせ、色落ち、さび、ずれ、割れ

・日頃の心掛け
特に日常の手入れを必要としませんが、台風や強風の後は浮き上がったり、ガタついているところがないか点検するほか、定期的に年に1度程度瓦の配列ずれや浮きを目視点検しましょう。
棟板や軒先、棟包、けらばなどにカラー鉄板を使用してある場合は、この部分について、金属板葺き屋根と同様に点検および塗装のやり直しが必要となります。

・点検と補修
割れ、はがれ、浮きの補修には、差し替え、隙間に充填材をつめるなどの方法があります。屋根用化粧スレートは相当の耐候性があり、一般のスレート瓦に比べ褪色のおそれが少ないものではありますが、やがて色あせ、色落ちが目立つようになります。再塗装の際には、専門の業者に依頼し、専用の塗料を使用することとします。

●金属板葺き(瓦棒葺き)

金属板葺き(瓦棒葺き) 各部名称

金属板葺き屋根には、亜鉛鉄板や着色亜鉛鉄板(亜鉛板に2回塗装2回焼付けしもの)が用いられます。金属板葺き屋根は、さびが発生するとその耐久性を著しく害しますので、さびが発生する前に塗り替えるよう心掛けましょう。

・予想される損傷
色あせ、色落ち、浮き、さび

・日常の心掛け
屋根にごみや落ち葉がたまった状態で放置すると、水はけが悪くなり、雨漏りやさびの原因となりますので注意しましょう。

・点検と補修
亜鉛鉄板の耐久性を維持するためには、色あせ・色落ちやさびが生じる前に塗装を更新することが必要です。亜鉛鉄板に塗装を施した屋根にあっては、3年に1度程度で塗り替えが必要となります。
工業地帯、沿岸地域にあっては、一般地に比べると腐食の度合いが強いため、1〜2年をめどに再塗装に必要性を検討してください。
表面の塗装が白っぽくなったら、すでに塗り替えの時期にきていると考えられます。

●瓦葺き

瓦葺き(瓦棒葺き) 各部名称

粘土瓦は日本の伝統的屋根葺き材料で、その耐候性、耐火性は大変すぐれています。形状により和形と洋形が、また燃成方法によりいぶし瓦とゆう薬瓦などがあります。一般に釘止めされるのは軒先やけらば付近など要所だけであり、変動によりずれが生じることがあります。

・予想される損傷
ずれ、割れ

・日頃の心掛け
瓦葺き屋根は特に日常的な手入れを必要としませんが、地震、台風、年月の経過などでずれを生じてくることがあります。地震や台風の直後のほか、定期的に瓦の配列のずれや割れを点検するよう専門の業者に依頼してください。

・点検と補修
雨漏りがなくとも瓦の配列にずれや割れを発見したら、すみやかに補修することが必要です。雨漏りの点検については雨漏りの点検と補修を参照してください。補修には、瓦の固定、取替え、しっくい塗りなどの方法があります。専門の業者に依頼しましょう。

●雨どい

瓦葺き(瓦棒葺き) 各部名称

雨どいは屋根からの雨水を軒どいで受け、縦どいに集めて流すという機能を維持することが基本となります。一般的な雨どいの材料としては、塩化ビニル製が多様されています。

・予想される損傷
つまり、はずれ、ひび

・日頃の心掛け
雨どいは一箇所がつまるとあふれた雨水が滝のように流れ、外壁をぬらしたり、泥をはねかえし、建物を汚損します。また、強い強雨や積雪のために集水器とといが変形、あるいは外れたり、年月が経つとともに、とい受け金物がゆるんだり、さびを伴うことがありますので注意しましょう。


・点検と補修
 つまり
雨どいにたまったゴミ、落ち葉、ほこりなどは日常気がついた時に取り除くようにするとともに、年に2〜3回定期的に掃除しましょう。また、台風の前後にも点検、掃除しましょう。

 はずれ・ひび
はずれ、ひびなど軽微なものは市販の補修材で簡単に補修できますが、それ以外の補修はなるべく専門の業者に依頼しましょう。

 金具の異常
板張り壁などの木部では、木工用パテを穴につめ金具を固定します。モルタル壁では、下地木部に固定した後に表層のモルタルとのすき間にシーリング材を充填します。しかし年数がたつと木工用パテやシーリング材は劣化し、それによって金具がゆるみ外れの原因になります。
また、さびを帯びた部分は強度が低下するので、といの自重を支えきれず折れてしまうおそれがあります。劣化した部分は市販のものを再充填し、さびは落とせば大事にいたりません。

雨どいの点検と修理図

●軒裏・破風板・鼻かくし
軒裏は屋根下流に位置しているため、屋根に起こる不具合が集約される箇所となります。また、破風板、鼻かくしは軒どいなどと一緒になって軒先を構成する部分です。屋根の機能を十分に果たすためには、いずれの部分も点検をおろそかにできません。

軒裏・破風板・鼻かくし 図

・予想される損傷
雨漏り、たわみ、はがれ、腐朽

・日頃の心がけ
上記損傷は、年数が経過した以外はおおむね雨水が原因です。屋根での雨漏りが下に流れて現れるものと、軒先の局部的な雨漏りが考えられます。気付いたときには軒裏にしみができているというのが意外に多いので、軒どいの掃除とあわせて確認するようにしましょう。

・点検と補修
軒どいの機能に支障がなく、風をともなわない雨の場合、軒裏の奥までぬれることはほどんどありません。雨の上がった翌日で、屋根面の水分が乾いた頃、軒裏に不自然に湿っている部分や雨水の通り道ができていないかを点検し、気になる箇所がある場合は、木部が腐朽しないうちに早めに専門の業者に依頼しましょう。

 破風板・鼻かくし
雨などで軒どいがあふれたり、集水器の水はねが頻繁に起こると腐りやすくなります。破風板、鼻かくしの部分的なはがれは、釘打ちして押さえ、コーキング材を充填することで補修できます。2階部分など高所の作業は危険を伴いますので専門の業者に依頼しましょう。

 雨漏りの点検と補修
雨漏りは不愉快なものであり、住まいにとっても最も始末の悪い現象です。
雨漏りの現象は、屋内の天井部分から水滴として現れるもの、小屋裏や壁内からじわじわとしみでてくるもの、これら目に見える現象はなくポタポタ音だけするものなど一様ではありません。
また、断熱材を入れることが一般化した現在では、断熱材に雨水が吸い込まれ、少々雨漏りしても水滴もシミも見えないということがあります。
長年の雨漏りに気付かないあまり、いつの間にか土台などの木部が腐朽していたということにならないよう、屋根裏から床下まで、定期的に広範囲な点検を行うことが必要です。

 雨漏りしたら
雨漏りが始まったらすぐに補修したいものですが、雨中の工事は困難であり、確実さを期待できません。家財を雨水から守り、雨が上がったらすぐに専門の業者に依頼して、補修してもらいましょう。
風を伴う場合にはその方向を記録しておきましょう。雨漏り箇所を探すのに役立ちます。

雨漏りの原因となる部分図
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