第7回 「水まわり」
住まいのお手入れコラム第7回は、水まわりについてです。
●キッチン
キッチンは毎日の炊事に使用され、流し台の水はね、調理による油はねや湯煙にさらされることから、住まいの中で最も汚れやすい上、逆に最も清潔さを要求される箇所です。
・予想される損傷
換気不良、サビ(ステンレストップの場合)、シーリングの劣化、汚れ
・日頃の心掛け
<流し台まわり>
その日の汚れはその日のうちに落とすのが基本です。使用後は必ず水気を拭き取りましょう。週1回を目安に流し台天板やシンクを洗剤拭きしましょう。
排水トラップは、生ゴミなどが排水管に入らないよう、また悪臭が上がってこないような仕組みになっていますが、油脂類、野菜くずなどは、つまりの原因になるので、普段から流さないように注意しましょう。
流し台の下部などのキャビネットは、湿気や臭気がこもりやすいので掃除の際に開放するようにしましょう。
流し台天板がメラミンや人造大理石の場合は、直接熱いものを置いたり、直接包丁を使わないように注意しましょう。
<コンロまわり>
コンロまわりの壁、窓台、戸棚などは油はねなどが付着しやすい箇所です。時間がたつにつれてこれらの汚れは落ちにくくなります。
最近、使用されるようになった磁気調理器は、ガスコンロに比べ比較的楽に掃除ができますが、いずれもコンロまわりの油汚れなどは固まらないうちに拭き取るのが原則です。磁気調理器の場合、汚れを放置すると調理のたびに高温で汚れが焼きつき、こげつき汚れになります。一般的に磁気調理器の表面はフッ素コーティングされているので、クリームクレンザーや固いスポンジでこするとコーティングがはげてしまうおそれがあります。コーティングがはげると火傷や火災の可能性も高くなり、性能的にも低下してしまいます。炊事のたびに表面の汚れを拭き取る習慣をつけましょう。
ガス器具に関してはガス整備を参照してください。
<換気扇>
換気扇の油汚れを放置すると、悪臭や故障の原因となり、換気不良や火災を招く危険もあります。換気扇から異常な音がした場合は、羽根の取付を確認しましょう。ゆるみがあったり、油汚れのせいでゴミが付着しているなどの原因が考えられます。
<キッチンの壁・天井>
炊事による水蒸気、油や煙などにより、最も汚れやすい部位です。壁は一般的にタイル貼りが多いので、天井に比べて掃除は比較的簡単ですが、天井はハタキなどをかけると、かえって油汚れを広げてしまうおそれがありますので注意しましょう。炊事の際は換気をよくし、水蒸気や煙を放出するように心掛けましょう。
・点検と補修
<流し台まわり>
ステンレス部分のサビについては、サビ取り剤をつけてこすり落としましょう。キッチンと壁の接合部は、水が入り込まないようにシーリングで埋められていますが、シーリングは年月が経過すると、磨耗や劣化によるはがれや割れを生じます。放っておくと炊事をするたびに水が入り込み、見えない部分の壁などにカビが生え、衛生的に支障をきたしますので、早めに市販のシーリング財を使用して補修しましょう。取扱説明書に従い、付属のマスキングテープを使えば簡単に補修することができます。
流しのつまりはシンクに水を張って、ラバーカップでつまったものを取り除きましょう。つまっているものが見える時は割り箸などで取り除きましょう。
<コンロまわり>
ガスコンロを使った後はその都度お湯拭きをしましょう。こびりついた汚れは、市販の専用洗剤をふりかけ、しばらくおいてからこすり落としましょう。
五徳は台から外して、クレンザーなどでみがきましょう。
ガスレンジの受け皿は、シンクにキッチン用洗剤を入れたお湯を張り、浸け置き洗いすると効果的です。
バーナーはワイヤーブラシでこすり、きりなどで穴の目づまりを取り除き、水気をよく取ってから取り付けましょう。
露出しているガスの元栓やゴムホースがある場合の油汚れは、キッチンペーパーに洗剤をしみ込ませ、しばらく包んで汚れを浮き立たせると簡単に取ることができます。
また、油汚れはホースの劣化を早めます。1〜2年に1度はホースの交換をしましょう。
そのほか細かい部分は古い歯ブラシなどを使って掃除しましょう。
電気コンロの場合は、調理で汚れた余熱が残っているうちに絞った布で拭きましょう。トッププレートに付いた油汚れは、お湯で薄めた台所用中性洗剤を柔らかいスポンジに含ませて拭き取りましょう。仕上げはサビ防止のため、水気は完全に拭き取りましょう。
<換気扇>
月1回を目安に掃除をするのが望ましいでしょう。その際はプラグを抜く、または分電盤のブレーカーを切るなどして作動しないことを確認し、羽根などで怪我をしないようにゴム手袋を着用しましょう。市販の洗剤には直接吹きかけるものや、浸け置きするのもなど、いろいろな種類がありますので、それぞれの取扱説明書に従って作業してください。作業には金属製のタワシは使用せずに、樹脂製のタワシを使用してください。
フィルターの汚れは、フィルターの目にそってお湯で汚れを洗い流し、水分がなくなるまで拭き取って乾燥させます。
外せない部分やレンジフードの中は脚立を使って作業しましょう。すき間の汚れは棒に布を巻きつけたものを使うと便利です。
モーター、スイッチ等電気部品類には水が掛からないように気をつけましょう。
<キッチンの壁・天井>
タイル貼りやビニール壁の場合、1週間ごとに台所用中性洗剤を薄めたものでよごれを落とし、その後で水拭きをしましょう。タイル目地の油汚れは、割り箸でこびりついた油を落とし、住宅用洗剤や強力洗剤を下から上へ吹きかけ、5分ほどおいてからタワシでこすりましょう。仕上げはきれいな雑巾で洗剤分を拭き取りましょう。
また、戸棚や収蔵庫は月に1回、中を整理して掃除しましょう。
●浴室
浴室は大量の水蒸気が発生する場所であり、それゆえ結露による木部の腐朽、カビの発生などが懸念されます。
毎日使用する場所であるだけに常に清潔に保ちたいものです。
・予想される損傷
カビ、シーリングの劣化、タイルなどの割れ、排水口のつまり、汚れ、ユニットバスのジョイント部の割れ・すき間
・日頃の心掛け
浴室の床は、石鹸かすや微生物の発生によりぬるついてきます。日頃より、最後に入浴した人が床を流し、換気するように心掛けましょう。
浴室の排水口には、椀方トラップが設けられています。毛髪や石鹸かすがたまると排水不良を起こしますので、こまめに掃除しましょう。
FRP(強化プラスチック)製のユニットバスなどは、研磨剤を使用したり、硬いタワシで手荒く扱うと、表面が傷つきます。お掃除はスポンジや柔らかいブラシを用い、浴室用洗剤で行います。タイル部分を硬いタワシなどで手荒く扱うと、タイルの表面が傷ついたり、目地の破損につながりますので注意してください。
・点検と補修
タイル目地の黒い汚れはカビです。広がらないうちに早めに除去しましょう。
ない遂行が流れにくくなったり、つまった場合はラバーカップを使ってみましょう。数回やっても直らない場合は専門の業者に点検を依頼しましょう。
タイルの割れ目やはたれは、貼り方にもよりますが、下地や間柱などの吸湿、感想による変形が影響することがあります。軽微な補修は市販のタイル用接着剤を使用し、場合によっては専門の業者に点検を依頼しましょう。
mた、タイルの目地の割れは、モルタルのひび割れを同様、その性質上、完全になくすことは不可能です。簡単な補修方法としては、市販の充墳剤(パテ)を使用するとよいでしょう。
浴室と壁の接合部のシーリングの劣化については、キッチンの点検と補修欄を参照してください。
ユニットバスのジョイントの割れやすき間は、下地材に水が入り込んで木部の腐朽を早めます。下地に影響するような重度の割れなどは専門の業者に補修を依頼しましょう。
・掃除方法
湿気や石鹸の飛び散りによる壁や天井のぬるつきは、週に1回を目安に浴室用洗剤を用いて洗い流しましょう。(あわせて照明、鏡や風呂蓋、収納棚など浴室全体を掃除しましょう。)掃除の後は窓やドアを開放し、風通しをよくして乾燥した状態を心掛けましょう。
壁、天井、タイル目地、シャワーホースなどのカビは、市販のカビ取り剤や塩素系漂白剤を用い、筆や柔らかいブラシで塗り付け、放置した後で水洗いすることにより落とせます。ヘアピンやカミソリなどによるサビがタイルや目地に付着した場合は、練り歯みがきをつけて布でみがくか、市販の食器用研磨剤を使用します。
●トイレ・洗面所
最近ではシステム化された設備が充実し、トイレにおいては洗面カウンターや収納棚が一体となったものや、バリアフリータイプで手すりや温水洗浄機能内臓便器などが組み込まれたものなどがあり、洗面所においては、多種機能を装備した洗面化粧台のほかに、洗濯・乾燥・アイロン・収納などの家事作業の場(ユーティリティ)として配慮されるようになりました。
・予想される損傷
トイレ:悪臭、カビ、換気不良、金属部の青錆、つまり、便器・水洗タンクの水漏れ
洗面所:換気不良、腐食、水漏れ、割れ
・日頃の心掛け
<トイレ>
悪臭の発生は、封水が少ない、器具がぐらついてすき間が生じているなどの原因が考えられます。各部位を確認しましょう。また、換気扇が正常に作動することも確認しましょう。
水洗タンクは梅雨時や湿気の高い時に結露します。水滴はカビの原因になりますのでこまめに拭き取りましょう。
温水洗浄昨日付便座はコードがねじれていないか、接続部分にゆるみがないか確認し、3日以上しない時は本体の水を抜き、電源プラグを抜いていおきましょう。また、冬季などで凍結のおそれがある時も、本体内部で凍結して破損し、水漏れの原因となるので水を抜いておきましょう。
<洗面所>
洗面化粧台からの水はねのほか、浴室に隣接する脱衣室として、また、洗濯スペースと併用されていることがほとんどであるため、常に湿気が気になる場所です。使用するたび器具や床についた水滴はこまめに拭き取り、換気に心掛けましょう。
・点検と補修
<トイレ>
悪臭の原因となる封水の位置を確認しましょう。図を参照してください。便器がぐらつく時は、便器と床を留め付けている木ネジを締め直しましょう。
金属部に青錆が発生した場合は、クレンザーは使用せず、市販のサビ取り剤を使って落とした後、防錆剤やカーワックスを塗っておくと発生しにくくなります。
発砲洗浄などの機能付便座は泡の出が悪くなったり、出るまでの時間が極端に長くなったら洗剤を補充しましょう。その際は必ずタンク内を洗ってから新しい洗剤を補充するようにしましょう。(泡タンク内の洗剤は2週間以上放置すると腐敗するおそれがあります。)
脱臭機能付便座は脱臭カセットにほこりが付くと効果的な脱臭性能が得られません。効果が弱くなったり脱臭音が大きくなったら掃除機でほこりを取り除き、脱臭吸込口のつまりを歯ブラシなどで取り除きましょう。(脱臭カセットの寿命は目安として7年程度です。)
温水洗浄機能付便座のリモコンや操作パネル部分は電池で動いています。操作感知が遅くなったり、動かなくなったときは電池交換をしましょう。
<トイレがつまったら>
詰まったときに慌てて更に水を流すと便器から水があふれてしまいます。まず、止水栓を止めましょう。水が止まったら排水口を全部ふさぐ形でラバーカップを押し付け、勢いよく手前に引きます。1回で駄目な場合は数回繰り返しましょう。つまりが取れたようであればバケツで少しずつ水を流し、流れていることを確認しましょう。ラバーカップで直らない場合は専門の業者に補修を依頼しましょう。
※水や汚物が飛び散らない工夫として、透明ビニールシートやゴミ袋の中央に穴を開け、ラバーカップの柄を通して作業すると、水はねの防止になります。
<洗面所>
水道蛇口や洗面化粧台下の止水栓のグランドナットがゆるんでいると水漏れを起こします。ウォータープライヤーで締め付けましょう。
排水管の中に毛髪やゴミがつまった場合は、悪臭の原因にもなるのでラバーカップを押しあて引っ張ってください。数回の作業で流れるようになります。
先発タイプの化粧台は蛇口ノズルがシャワーホース状に伸びる構造ですが、ホースを伝った水は化粧台本体奥のポリタンクなどにたまる構造になっています。そのまま放置するとあふれ出したり、カビの発生の原因となります。取扱説明書によって定期的にタンクの水を捨てる必要があります。
洗面所内に設置されている洗濯機の床排水も定期多岐な点検が必要です。日常の衣類の洗濯では衣服に付着した毛髪や衣類の繊維、洗剤やほこりなど、洗濯槽内のゴミ袋で除去されていますが、排水にもかなり含まれています。日々の洗濯の量にもよりますが、そのままにしておくと半年から1年でつまるおそれがあります。2〜3ヶ月を目安に点検しましょう。
<洗面所がつまった時>
オーバーフロー(水があふれないように洗面台に設けられた穴)に雑巾をつめて、ラバーカップを使います。
・掃除方法
<トイレ>
温水洗浄機能付便座は週に1回を目安に、水でぬらした柔らかい布を充分い絞り、トイレ用洗剤や台所中性洗剤を含ませて全体を拭きます。操作部などは、割り箸に布を巻きつけたものや麺棒に洗剤を含ませて汚れを取り除きましょう。メーカーによってノズルお掃除機能付タイプがあるので、取扱説明書を確認してください。
手洗いタンクの水あかは、トイレ用洗剤やクリームクレンザーを使って拭き取りましょう。
<洗面所>
週1回を目安に、浴室を掃除すると同時に洗面所も掃除しましょう。風通を良好に保ち、排水不良の原因となる、洗面ボウルに付着した毛髪や石鹸かすを除去しましょう。また、ほかの設備周りの洗剤拭きをしましょう。潜在は中性洗剤か浴室用洗剤を薄めたものを使用し、作業にはスポンジか柔らかいブラシを使用し、仕上げは固く絞った雑巾で水拭きしてください。落ちにくい汚れは、水を張った洗面ボウルに漂白剤を少量溶かし、一晩置いて水洗いしましょう。
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