第8回 「構造く体」
住まいのお手入れコラム第8回は、構造く体についてです。
・予想される損傷
蟻道、不同沈下、換気不良、割れ
・日頃の心掛け
床下の換気は木部の腐朽防止上重要です。換気孔まわりに物を置いてふさいだりしないよう注意してください。浴室、洗面所など水まわりの床下は特に湿りがちなため、十分点検し、換気をよくしてください。
・点検と補修
<割れ>
基礎の表面は、通常モルタル塗りされているので、表面に割れが見つかった場合であっても、ただちにコンクリート基礎本体に及ぶものはわかりません。コンクリート本体割れは、基礎の構造体力に影響します。もしも割れを見つけたら、更に、床下から基礎の内側を点検し、異常が認められたら、専門の業者に補修を依頼してください。
<不同沈下>
地盤の状況にもよりますが、長期間にわたる荷重負荷、付近での地下水のくみあげ、地震などにより、建物を支える地盤が局部的に沈下することにより生じ、極端な場合には基礎が破断してしまうことがあります。特に、傾斜地や沼地であった場合、盛土した敷地に建設した例に被害が多いようです。1年に1回程度、建物全体を離れた位置から眺めてみましょう。
・ワンポイントアドバイス
<開閉式換気孔の場合>
寒冷地では、寒さ防止のために開閉式換気孔を設ける例が見受けられますが、この場合春先には必ず開放することを忘れないようにしましょう。
・警告
基礎は自重、積載荷重、風圧力、地震力など建物にかかる力を地盤面に伝える大事な部分です。よって、基礎に以上が生じると建て付けが悪くなったり、建物が傾いたりするなど住まいの居住性のみならず安全性が懸念されます。
●土台・床組
土台や床組みは地盤面に近いため、木造住宅の部位の中でも、最も腐朽、虫害の被害を受けやすい部位です。木部の耐久性を維持するためには、床下の換気を良好に保ち、木部を乾燥状態に置くことが大切です。
・予想される損傷
蟻害、きしみ、さび、腐朽、床の沈み
・日頃の心掛け
4〜5年を目安に天候のよい日を選んで、床下収納庫等から床下に入り、下記の「床下点検ポイント」を参考に点検しましょう。
・点検と補修
<腐朽>
外壁におけるモルタルのひび割れ、サイディングのシーリング不良などが生じると、壁体内に雨水が浸入し土台までぬらすことがあります。また、壁体内の結露も土台腐朽の原因となります。雨天でもないのに基礎がぬれているのを見かけたら要注意です。。
<蟻害>
シロアリは土台、床組の大敵です。
<きしみ>
床下のきしみは、根太と床板のすき間や、床づかとつか石のすき間が生じることによって起こります。これらはすき間にクサビをつめ、接着剤やスクリュー釘で固定することにより補修することができます。専門の業者に依頼するのが適切でしょう。
<床下点検のポイント>
・基礎(割れ)
割れを発見したらその位置と状況をスケッチしておきます。ヘアクラック以外の大きな割れまたは基礎の内外に及ぶ割れが認められる場合は要注意です。
・土台、床組(腐朽、蟻害)
外周部と浴室まわりを重点的に点検します。直接腐朽が認められない場合でも漏れやシミが発見されたら要注意です。特に、外周部土台におけるものは、外壁の損傷や壁対内結露が考えられます。
・設備配管(水漏れ)
水漏れや管の結露により木部が劣化していないかどうか点検します。周辺の木部にシミなどを見つけたら、水漏れによるものかどうか調べましょう。
※土台などは、新築時に防腐、防蟻処理がなされている場合でも、その効果は永久的なものではありません。一定時期ごとに点検、再処理が必要となります。防腐、防蟻の再処理の目安は5〜10年程度です。
●軸組・小屋組
木造住宅を形作る骨組みにあたる部分を軸組および小屋組といいます。各部材は仕口や継手、補強金物などのよって接合されていて、建物に加わる自重、積載荷重、風圧力、地震力などの耐えています。
・予想される損傷
雨漏り、蟻害、傾斜、さび、たわみ、はがれ、破損、腐朽、変形、割れ
・日頃の心掛け
軸組や小屋組は仕上げ材でおおわれていることが多く、外観から点検することは難しいものです。普段の生活において床が傾斜しているように感じることはないか、建具の建付けが時間が経過するごとに重くなってきてはいないか、などに注意しましょう。
・点検と補修
<腐朽・蟻害>
柱、間柱などの腐朽、シロアリによる虫食いは、通常土台近くから生じます。外壁の損傷、土台の腐朽に伴って起こる場合が多いので、これらが生じた場合には注意が必要です。
小屋組の腐朽は、妻壁(建物の幅の狭い方の側面に設けた壁)の損傷や雨漏り、換気不良などが原因となります。定期的に点検しましょう。
<傾斜、変形>
軸組が変形すると建具の建付け不良が生じることがあります。建物が竣工した後だんだんと建具の開閉が重くなってきた時は、軸組の変形が原因である場合もあるので専門の業者に点検を依頼しましょう。
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