
耐震住宅とは?
耐震住宅とは、地震の揺れによる建物の倒壊や崩壊を防ぐことを目的に設計された住宅を指します。柱や梁、壁、基礎といった構造体を強化し、地震のエネルギーに耐えられるよう工夫されています。大地震時に建物が壊れにくく、人命を守ることを第一とする点が特徴です。耐震等級という基準で性能が示され、数字が高いほど耐震性が優れています。安心して暮らすための基本となる仕組みが「耐震住宅」です。
新耐震基準を満たす構造設計
耐震住宅と認められるための第一条件は、1981年に導入された「新耐震基準」を満たしていることです。この基準では震度6から7程度の大地震でも倒壊や崩壊を防ぎ、人命を守る設計が求められています。柱や梁、壁の配置、基礎の強度などが見直され、従来より厳しい条件が課されています。現在の住宅設計は、この新耐震基準を前提にしたうえで、さらに耐震等級や補強工法によって安全性を高める仕組みが整えられています。
耐震等級による性能評価の確保
耐震住宅の性能を客観的に示す指標として「耐震等級」が用いられます。これは住宅性能表示制度に基づき、地震に対する強さを1から3の等級で数値化する仕組みです。
等級1
建築基準法を満たす最低限のレベルの耐震性能を有する
等級2
等級1の1.25倍の耐震性能を有する
等級3
等級2の1.5倍の耐震性能を有する
明確な数値基準があることで、購入者や居住者が住宅の安全性を理解しやすく、安心して選択できる大きな判断材料となります。
耐震補強や工法による安全性の向上
耐震住宅では、新築時だけでなく既存住宅に対しても耐震補強を行うことが重要です。壁量計算に基づき必要な耐力壁を配置し、筋交いや合板を使って建物のねじれや揺れを抑えます。さらに、基礎の補強や金物の適切な設置によって構造体を一体化させ、地震の力に強い建物とする工法が採用されています。これらの対策を組み合わせることで、安全性を高め、長期的に安心して暮らせる住まいを実現できます。
耐震住宅のメリットについて
耐震住宅は地震に強く、費用や立地面でも選びやすい利点があります。
コストを抑えながら導入しやすい仕組み
耐震住宅の大きな魅力は、導入コストを比較的抑えられる点にあります。免震や制震構造のように特殊な装置や大規模な施工を必要とせず、柱や梁、壁の配置を工夫するなど標準的な建築技術で実現できるため、費用面での負担が軽減されます。また、最も一般的な工法として普及しているため設計・施工のノウハウが豊富にあり、工務店やハウスメーカーも対応しやすいという利点があります。結果として、幅広い家庭に選ばれている仕組みです。
地盤条件に左右されにくい安心感
耐震住宅は、免震や制震のように特殊な装置や大規模な基礎改良を必要とせず、建物自体の強度を高めることで地震に備えます。設計時には「設計地震動」と「地盤特性」を調査し、必要に応じて補正を行うため、地盤の硬軟にかかわらず一定の耐震性能を確保できる点が特徴です。山間部や都市部の狭小地など多様な環境でも導入しやすく、基礎と壁・梁を一体化させる設計により揺れを分散。住む場所に応じた安心感が得られます。
地震だけでなく強風にも強い構造
耐震住宅は地震への備えを目的としていますが、その強化された構造は台風や突風といった強風にも効果を発揮します。柱や梁、耐力壁をバランスよく配置することで、横からの強い力にも建物全体で抵抗できる仕組みです。屋根や外壁の固定も地震基準に沿って強化されるため、風圧による破損リスクが低減します。結果として、地震の揺れだけでなく自然災害全般に対する安全性を高め、長く安心して暮らせる住まいを実現します。
耐震住宅のデメリットについて
耐震住宅は安全性が高い一方で、揺れの影響や維持管理に課題があります。
揺れが室内や構造体に直接伝わるリスク
耐震住宅は建物の強度を高めて地震に備えますが、その仕組み上、揺れのエネルギーは室内や柱・壁といった構造体に直接伝わります。そのため家具の転倒や繰り返しの揺れによる劣化が起こる可能性があり、居住者への注意も欠かせません。
繰り返す地震で蓄積するダメージ
耐震住宅は大規模地震による倒壊を防ぐ性能を持ちますが、繰り返し起こる中小地震では構造部材に応力が重なり、徐々に劣化が進行することがあります。国土交通省の「新耐震基準の木造住宅の耐震性能検証法」でも、劣化低減係数を用いて評価に反映させており、目に見えにくい接合部の緩みやひび割れが耐震性能に影響する可能性が指摘されています。
国土交通省「新耐震基準の木造住宅の耐震性能検証法」
維持管理や補強のためのコスト負担
耐震住宅は安心感を高める一方で、長期使用に伴い点検や補修が欠かせません。接合部の緩みや壁の劣化を放置すると性能が低下するため、定期的な調査や補強工事が必要となり、その分の費用負担が発生します。
国土交通省「住宅の耐震化の推進について」
兼六がご提供する耐震住宅の強み
兼六ホームは、“安心・安全・快適”を柱にした耐震住宅を一棟一棟丁寧に設計・施工しています。まず、全棟で耐震等級3の性能をクリアできるよう壁量計算を実施し、必要壁量以上の耐力壁をバランスよく配置しています。
また、「耐震性・耐久性」を高めるため、地盤の調査を徹底し、良好地盤なら直接基礎を、必要があれば表層改良・柱状改良・鋼管杭などの改良工事を採用。基礎構造も、耐圧盤の鉄筋配置や基礎パッキンの採用などで土台をしっかり支えます。
床構面には24mmの構造用合板を使用して剛床を確保し、さらに「ダイライトパネル」の採用により、従来の壁倍率を大幅に上げる耐力面材を取り入れるなど地震や揺れを分散して受け止める構造を設計。金物で柱・梁・基礎を緊結し、構造の一体感を高めています。
さらに「兼六の家」では、100年を見据えた設計思想を持ち、環境・省エネ・防火性能など他の安全要素も集約。正しいメンテナンスと施工力で、長期間にわたって安心できる住宅を目指しています。
「耐震性・耐久性」・「長く快適に住み続けられる「兼六の家」5つの特徴」兼六ホーム「安心・安全・快適〖耐震〗」
兼六ホーム「耐震性・耐久性」
長く快適に住み続けられる「兼六の家」5つの特徴
安心の暮らしを支える耐震住宅
耐震住宅は、大切な家族を守りながら快適に暮らすための土台となります。新耐震基準や耐震等級に基づく設計で、災害時も安心できる性能を備えています。兼六では、こうした耐震性に加え、暮らしやすさやデザイン性にも配慮した住まいをご提供しています。未来を見据え、安心と快適を両立する住まいづくりを検討してみませんか。