家づくりの秘訣

「2×4」と「軸組工法」

「2×4」と「軸組工法」の特徴を知る!
 


2×4(枠組壁工法)の特徴とは?


 
2×4は枠組壁構造と呼ばれ、木枠パネルによる壁によって構造体を構成。その名の通り、2インチ×4インチの部材と構造用合板を用い、面として耐震性を確保する工法のこと。明治時代に日本に伝わり、その代表的な建築物が札幌の時計台。阪神大震災でも被害が少なかったことで、高い耐震性が着目された。外壁、内壁問わず壁であれば耐力壁を取ることが出来るのが構造上の特徴。また耐火性も高く火災時に火の通り道となる床や壁において、枠組材などが、ファイヤーストップ材となって空気の流れを遮断し、火の燃え広がりを防止。ただし、在来工法と比べ、開口部や間取りが制約されてしまうことがある。また、工法上1階の床から順番に立ち上げていくので、屋根がかかるまでの期間は雨が大敵に。また、生産性が高いのも特徴で、「建方(たてかた)」、「造作(ぞうさく)」を担当する大工が違う。そのため修練度はあまり必要ない。どちらかというとシステム化して大量生産する建売メーカーに適している工法と言えそうだ。
 
2×4


兼六の軸組み工法(在来工法)の特徴とは?


 
日本の伝統的な工法で、実に木造住宅の約8割を占めるのが軸組工法。間取りや開口部の自由度が高く、増改築もしやすい。兼六で主流の工法として採用しているように、間取りなどを自由に変更できるような「売り建て」メーカーに適した工法と言える。構造上の特徴としては、柱、梁と筋交い、火打ち梁で構成され、耐震面は筋交いが受け持つ。阪神大震災の検証を踏まえ平成12年に改訂された建築基準法では、細かく規定され、充分に大きな地震に対応出来る構造に変化した。この他、兼六では、昨年起きた東日本大震災を受け、耐震等級2をクリア出来るよう「耐震壁量」も通常値の1.25倍程度まで強化。耐震等級2をクリアする基準とは、「極めて稀に数百年に一度起きる地震による力の1.25倍に対して倒壊・崩壊しない」もの。また、耐火性についても「省令準耐火構造」が2012年4月より標準仕様となったことで、強化石膏ボードやファイヤーストップ材などの強化により2×4と比べても遜色はない。
 
在来工法